表現の自由と性犯罪

性犯罪漫画の手口を真似て性犯罪が行われた事件に関し、警察が当該漫画の作者に申し入れした件について

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170613-00010004-saitama-l11

大前提として、創作物には影響力がある。

現実と創作、二次元と三次元は無関係ではない。(ここでいう現実とは人間の考えや行動、暮らし、その年代の空気、倫理や価値観、法律、社会を構成する集団等、現実の社会そのもののこと。)
創作物には現実が反映されるし、現実は創作物から影響を受け得る。特に個人は容易に影響を受ける。
したがって、創作物を社会に出した作者には、その内容に対し一定の社会的責任がある。
自由は免責のことではない。

ヴォルテールの名言※とされる 「私はあなたの意見には反対だ、だがあなたがそれを主張する権利は命をかけて守る」は、政治的立場の違いや思想・学術的場面における意見の対立についての姿勢であって、糞みたいな罵詈雑言や差別や、まして性犯罪を楽しむ表現等のために引用するのは間違いである。
※実際には彼の言葉ではなく、彼の態度・姿勢を他者がこう評した可能性が高いそうです。

「特定の属性が加害される表現(あるいは特定の属性が悪く描かれる表現)」は特に慎重に扱われなければならない。なぜならその描写によっては、その特定の属性を持った個人・集団が損害を被るから。

大人は子供を守るべきであり、子供は保護の対象である。たとえ建前でもその建前は社会で共有されねばならない。

今回の事件では、実際に複数の児童が被害に遭っている。今後同種の事件を未然に防ぐにはどうしたら良いか?警察はそれを考えて行動に出た。
表現の自由!弾圧!規制反対!と警察を叩く前に、あなたが一人の大人として何か考えられることはあるか?
創作と現実は無関係と言い張るならそれでもいいが、被害児童とその親に「何をどうしようと頭のおかしい奴は常にいる、犯罪は防ぎようがない」以外に言えることはあるか。
「同人じゃなく大手商業ならどうなんだ」「漫画じゃなくテレビならどうなんだ」「ミステリーの殺人はどうなるんだ」ではなくて、一人でも被害者を増やさないために、何か策はあるか。