ラノベ表紙問題はキモいでもエロいでもなくて

ラノベ表紙問題、自分は「キモさ」や「エロさ」は関係ないと思う。(グロ方向のキモさはさておき)

「暖簾の内側に持ってくべき」表紙は、
①明らかに18歳以下の子供を、性的表現を交えて描いている
②性暴力を売りにした表現が描かれている
の二点だ。

①は、「ロリ」「ロリータ」「○学生」「JS/JC/JK」等の文言がタイトルに含まれていたり、ランドセル、制服、スクール水着等が描かれている表紙だ。制服なのにパンツが見えそうになっている(見えてる)等。児童保護の観点から、これらは少なくとも万人が見れる場所に平置きすべきではない。
※ここで言う児童保護とは、当然、実在しない架空の児童のことではなくて、実際の児童のことだ。建前として、この社会は子供を性的に扱いませんと示すことが重要なのである。

②は、例えば服が破けていたり、首輪手枷足枷が付いていたり、泣き顔、困り顔に性的表現が加えられているもの。感覚が麻痺している人には分かりにくいだろうが、泣いたり困ったり嫌がったりしている表情に性的(扇情的)な表現がくっついているのは、性暴力を表現していることに他ならない。
暴力的性嗜好は、やはり暖簾の内側に置かれるべきだろう。

性が絡んだ表現の自由問題になると必ず「BLはどうなんだ」と持ち出す人がいるが、もちろん性別は関係ない。少なくとも私の観測範囲では、こういった問題に声を上げる殆どの人は、描かれた客体や消費者の性別を区別していない。

じゃあいわゆる健全なエロはどうなのか、と問われるとそこが難しいんだけど。
少なくとも、大人(成人として描かれている・設定が成人)が堂々と(普通に)しているなら、多少肌色が多くても問題ないと思う。全裸は、そこは実在の人間に対する法律の基準と同じ解釈で、暖簾の内側に入ってもらいたい。

大事なのは、共に同じ社会に生きる人間として各々が各々を尊重することで、他者に対するリスペクトがあれば、表現物の仕分けでぶつかることも無いだろう。