性的暴行被害者への自業自得論

海外旅行に行ったら。

露出の多い服を着ていたら。

クラブ遊びが好きだったら。

人気のない夜道を一人で歩いていたら。

出会いを求めていたら。

ナンパに着いていったら。

前後不覚になるまでお酒を飲んだら。

密室で二人っきりになったら。

ラブホテルに入ったら。

同じ布団に入ったら。

付き合ったら、結婚したら。

上記のいずれかの状況において、本人の望まない性行為が強行された時に、「自業自得だ」「本人にも落ち度がある」と言う外野のひと。または加害の張本人。あるいは自分でそう思ってしまう被害者の方。
暴行は、無理矢理やった相手が100%悪いです。
法律ではもっと複雑ですが、その手前の、あるいは奥の、モラルの話です。

相手が嫌と言ったら続けてはいけない。
NOはNOを意味する。
一方がNOと言う限り、「合意と見なされる状況」というのは有り得ない。

また、「お店の人と一緒にお酒が飲める店」で許されることは、お酒を飲んでお喋りすることだけ。
「お店の人の体を触れる店」で許されるのは、許可されている部位に触れることだけ。
「性行為を撮影できる場所」で撮影が許されるのは、契約内容にある行為のみだ。その契約は、撮影される本人が、冷静に考えられる場所と時間を与えられた上で締結したものでなければならない。
対等かつ心身が自由な状態で、YESやOKを示した時にのみ、行為が許される。

上記に羅列した中の下三行については、「それは仕方ないんじゃないか」と思う人が多いかもしれない。だがやはり、相手がNOと言ったらその時点で行為を止めなくてはいけない。
夫婦間では、一定の営みが法的に認められ得るが、そこは二人の話し合いや交渉で決めていくことであって、法律や判例を持ち出して無理矢理していいことにはならない。

性的加害について、被害者の自業自得ということは有り得ない。相手にNOと言われたのに続けた方、相手がYESかNOか言えない状態で続けた方が100%悪い。

そういった認識が広まってほしいと思います。